水木しげる

水木しげる80の秘密』を読んだ。
三津田信三企画による、水木しげる80歳記念本。
水木しげる「三味線の皮」
荒俣宏「『大先生』水木しげるの傘寿を祝す」
佐野史郎水木しげる劇場を紙上で構想する」
京極夏彦「鬼太郎サーガの巧緻な構造を探ってみる」
南伸坊「水木先生のTV名場面を視る」
大泉実成「冒険家水木しげると仰天の旅」
南條竹則「水木漫画を美味しく(?)読む」
多田克己「いかにして世界妖怪協会は誕生したか」
呉智英水木しげるの最高傑作は『水木しげる』である」
村上健司「水木漫画は『バオーン』にはじまる」
武良布枝「夫・水木しげるの思い出を語る」
作品論より、水木しげるの人となりを語っている部分が興味深かった。
水木しげるを意識的に読みはじめたのは、つい先月からのことになる。
漫画のそこかしこからにじみ出る水木しげる本人の面白さに気づいた
のだ。これは、テレビのゲゲゲの鬼太郎を見ているかぎり、まったく
気づかないで過ごしてきたところだ。
漫画の単行本だって、小学生のときに『虹の国アガルタ』を読んで、
あまり面白さがわからなかった。今、読んだら、滅法面白い。
これだから、若い奴言うことはあてにならない。
「若い奴」は、「若い頃の自分」ね。
10代の頃からひきずっている価値観はこの際、全部チェックして、
ひっくりかえしていった方がいいのかもしれない。